日本には金融機関が多過ぎるとは、よく言われることです。
現首相もそうした考えの持ち主で、地方の中小金融機関の統廃合に前向きな発言をしています。
また、低金利の長期化やコロナ禍の影響で、各金融機関の経営状態も苦しさを増しています。
そうした中で、
三菱UFJ、三井住友、みずほの三大「メガバンク」
も安泰とは到底言い難い状況にあります。
ネットバンキングへの対応と同時に、支店統廃合の動きが!
ここ10年くらいの間に、いわゆる「ネット銀行」の勢力が急拡大しました。
メガバンクが危機感を募らせていることは、マスメディアでも報じられています。
三大メガバンクも、Webサイトやスマホアプリによる「インターネットバンキング」のサービス拡充にかなり注力しています。
そんな動きと連動して、ここ2年くらいで各メガバンクの支店が、どんどん統廃合されています。
お気付きの方も多いでしょう。
実家の最寄り駅前のメガバンク支店が消えた!
三大メガバンクのWebサイトを見てみると、「店舗統合のお知らせ」といったページがあり、昨年2020年(令和2年)だけでも結構な数の支店が統廃合されています。
今年2021年(令和3年)に入ってからも、まだまだ多くの統廃合がなされ、あるいは予定されている状況に驚いてしまいます。
私の実家の最寄り駅前にあった某メガバンクの支店は、昨年末に姿を消しました。
他の支店に統合されてしまったのです。
統合後の支店は、二駅離れた所から徒歩5分ほどの場所にあります。
旧支店の近くにATM(他の銀行と共用)は残っていますが、窓口に出向いて行わなければならない手続の場合、新しい支店に足を運ぶにはかなりの時間がかかります。
中高年層も、PCやスマホ経由の利用が不可欠に?
「そうした手間をなくすため、パソコンやスマートフォンでのお手続を可能にしました。便利ですので、是非利用ください。」
というのが銀行側の答えなのでしょう。
確かに時代の流れには逆らえず、今や中高年(私もその一人です)であっても、ネット経由の手続に適応しなければならないのでしょう。
しかし、我々にとって大切なお金が絡む手続を、全てWeb経由で行うことには不安を捨て切れません。
特にみずほ銀行については、過去に何度もシステム障害を起こしており、本当にネットバンキングが成立しているのか?と心配になります。
後期高齢者と呼ばれる私の両親の世代にとっては、何とも不安な時代となっています。
地方在住者ほど、二者択一を迫られる?
先ほど言及した支店統廃合は、大抵郊外や人口減少地域で最初に行われます。
そうなると、最も近いメガバンクの支店は、電車やバスで30分ほど離れた所というようなことがかなり増えてきます。
利用者にとっては、ネットバンキングに何とか慣れるべく努力するか、時間をかけてでも実店舗に足を運び、色々教えてもらいながら手続を行うかの二者択一となります。
融資絡みの話をするのも、より不便に・・・。
また、地方の商店街などで会社や商店などを経営している人たちも、近隣の支店が統廃合されて遠くに移転することで、影響を受けるはずです。
融資を申し込む場合や返済の相談をする場合、数万円~数十万円の小口融資ならともかく、数百万円~数千万円の融資・返済に関することだと、銀行員と直接会って話をする必要があります。
そうした際も、わざわざ遠くなった支店まで出向くのは負担です。
最後に・・・。
私の実家の最寄り駅もそうですが、地方都市の電車の駅前と言えば、メガバンクや地方銀行の支店がいくつか並んでいるのが典型的な風景です。
しかし今後5~10年以内には、そうした風景は大きく様変わりしていくのかもしれません・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
興味がございましたら、こちらもお読みください。
日本人は、ほとんどの人がどこかの金融機関に、最低一つは口座を持っています。日本は金融機関の数も非常に多いです。これでも、1990年代末以降に金融機関の統合(はっきり言えば、大きく体力のある所が、体力のない弱い所を合併した)が繰り返さ[…]