来月初めの11月3日(日本時間3日夜~4日昼)に、アメリカの大統領選挙が実施されます。
アメリカはもちろん、日本を含む外国でも非常に関心が高いイベントです。
4年前の2016年、前回の選挙では大方の予想を裏切り、ドナルド・トランプが当選。アメリカの最高権力者の座に着きました。
以降の4年間は、皆様ご存知の通りのシッチャカメッチャカな年月でした。
トランプ政権は、世界中を混乱の渦に叩き込んだ!
トランプ大統領は、国連を始めとする国際機関を軽視・無視しまくり、様々な機関や条約から脱退。
外国との貿易についても難癖を付けまくり、日本が色々苦心してまとめたTPP(環太平洋パートナーシップ。皆様、ご記憶ですか?)も、事実上無意味にしてしまいました(結果的には良かったのですが)。
内政に関しても、「反エリート」を掲げて白人貧困層の熱狂的支持を受けながら、結局は産業界、特にウォール街の金融界で働く「エリート」たちをさらに豊かにしただけでした。
アメリカ社会の病巣である格差問題や人種差別問題を完全に無視し、自らの暴言・失言・迷言で火に油を注ぎ続けました。
そして、主にツイッターを通じて、
「自由の国アメリカでは、嘘やデマ、他人の悪口など好きなことを言っていい。」
という「言論の自由」を自ら体現してみせました。
今回の選挙戦のラストスパートをかけるべき、選挙1ヶ月前の10月初めに、あれだけ軽視していた新型コロナウイルスに感染するという「引きの強さ」を持っていることも証明しました。
今回の選挙では、郵便投票が大きな話題に!
今回の選挙では、以前から実施されている「郵便投票」が大きな争点になりました。
選挙当日より前に、郵便によって投票用紙を送るという方法です。
トランプ大統領は最後まで
「郵便投票は、二重投票など選挙違反の温床になる!」
と猛反対していましたが、結局は採用されることとなりました。
しかし、郵便投票の開票結果確定にはかなりの時間を要する見込みで、今回の選挙結果を巡っては様々な混乱や対立が予想されています。
期日前投票は、街中に投票箱が設置されている!
日本でも実施されている期日前投票も可能です。
しかし、アメリカでは日本と全く異なる方法が採られています。
日本では、有権者が自分の住所を管轄する市役所や区役所などの役場に赴き、選挙当日と同じ流れで投票を行います。
ところがアメリカでは、各地の街中に公式の投票箱が設置され、有権者が投票箱に投票用紙を投函する形になっています。
テレビのニュース映像に映っていた投票箱は、日本の郵便ポストより少し大きめで、柵などの囲いもなければ警察官や警備員の警備もなさそうです。
持ち去られないよう、地面にビスなどで固定はしてあるようでしたが、何ともチャチな代物です。
たとえ日に何回も回収しに来るとしても、大統領選挙の投票用紙を街中に設けた箱に入れたままにしておくという発想に、絶句してしまいました・・・。
案の定の結果となった・・・。
私が投票箱を見たニュースの内容は、次のようなものでした。
「10月18日(アメリカ現地時間)の夜に、ロサンゼルス郊外の公立図書館前に設置されていた投票箱の中にあった投票用紙を、何者かが燃やすという事件がありました。燃やされた投票用紙は60~100人分と推定されます。」
投票箱の映像を見た後では、全く驚く気にもなりません。
「街角に囲いも警備もなしに置いてあったら、そういう事件も起こるだろ?」
と、ツッコミを入れたくなります。
選挙当局は、その日に投票用紙を投函した有権者を探し出し、連絡を試みるとのことですが、果たしてできるのでしょうか・・・?
他にもツッコミ所がいっぱい!
他にも、ロサンゼルスでは与党共和党が独自に非公式(!)の投票箱を設置したそうです。
また、ある地域では白人の集団が投票箱の周りにたむろし、女性や有色人種の有権者が投票用紙を投函しようとすると、嫌がらせをして投票妨害をしたとの報道もありました。
そんな話は、政情不安を抱える発展途上国からのニュースとして時折聞きます。
しかし、世界一の超大国アメリカで同じような事が起こっているのですから、もう笑うしかない有様です。
子供の頃のある風景が思い浮かんだ!
このニュースを観た後、頭の中にある風景が浮かびました。
このブログで以前書いた、謎の学習教材「マルス365」の申込書受付箱が小学校のそばに置かれていた、あの風景です。
小学校低学年~中学年の頃、小学校の校門近くの、ちょっとした土の場所(アスファルトなどで舗装されていなかった)に、木製のポストのような箱が置かれていました。初めは、何の箱か分からず、特に興味も持ちませんでした。しばらくすると、放課後に[…]
木製のチャチい箱がポツンと置かれており、私を含む小学生たちが申込書ではなく木の葉や石ころ、果てはカマキリなどを箱の中に投げ入れていました。
最後に・・・。
日本とアメリカ、国は違えど小学生の思考・行動パターンは似たようなものです。
アメリカでも、小学生たちが近所に鎮座しているデカくてチャチい箱の中に、葉っぱや木の枝、新聞紙やスポーツ選手のトレーディングカードなどを投げ入れて喜んでいる可能性も、ゼロとは言い切れないのでは?
何せ、ドナルド・トランプを大統領にしてしまった大人たちの子供です。
それくらいのイタズラなら、まだ可愛いレベルと言えます。
投票箱の中がガラクタだらけ!などというニュースが世界中に発信されないことを祈るのみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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